『オーストラリアでの健康診断について』
オーストラリアでは日本のように定期的な健康診断や人間ドックなどのシステムは、基本的にありません。企業に就職する際に健康診断を受けさせられることがありますが、特別な職種を除いてたいていは入社時のみで日本のように毎年義務付けられているものではありません。一般的には各自がGPのドクターを受診し、年齢、性別、家族歴や既往歴、現病歴などを元に相談の上で、その個人が必要な検査を行うことがほとんどです。
メディケア(オーストラリアの国民保険)をお持ちの方では、診察代の一部と病理検査(血液、尿、便検査など)のほとんど、またRadiology(放射線科)のレントゲンやエコーなどの検査の一部がメディケアでカバーされます。メディケアを持たない外国人による健康診断は、海外旅行傷害保険や学生保険(OSHC)ではカバーされませんので、受けるのであれば全て実費となります。
さて、オーストラリアでは前述通り健康診断を受けることは個人の判断に委ねられていますが、ただ一般的には40代になってから以下のような内容を主として検査が薦められています(※子宮頸がん検診(パップスメア)を除く)。
「男女共通」
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40歳− 全血球数、血糖値、コレステロールや肝機能など
50歳− 便検査/胃・大腸カメラ
(メディケアでは50歳から2年に1回、National Bowel Cancer Screening Programによる大腸癌早期発見のための潜血反応をみる無料の便検査が受けられます)
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「男性」
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50歳− PSA(前立腺癌特異抗体)
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「女性」
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性交渉を持ち始めたら子宮頸がん検診(パップスメア)
40歳− 乳房エコー/マンモグラフィ/骨盤内(子宮や卵巣)エコー検査
(メディケアでは40歳から2年に1回、Breast Screen WAによる無料のマンモグラフィを受けられます)
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※ ただし、これらは個人の状況で変わります。例えば、両親など近親者に若い年代で遺伝的素因があり得る病気(各部の癌や糖尿病、高血圧や高コレステロールなど)を発症している場合は、早めの定期検査開始が薦められます。
さて、今回は『オーストラリアでの健康診断について』ご案内致しましたが、オーストラリアで長いこと生活しているけど今まで健康診断を全く受けていない、あるいはしばらく受けていない方は、まずはGPのドクターを受診して、相談することをお薦めします。日本語医療センターでは健康診断パッケージを実施しております(注:これはメディケア、学生保険、海外旅行傷害保険のカバー対象とはなりません)。ご興味のある方は、お電話(08 9486 4733)、あるいはEmail([email protected])にてお問い合わせください。