『クラミジアについて』
日本では4月といえば、新年度の始まり、そして新学期がスタートする時期ですね。その4月から日本の生活からオーストラリアでの生活に切り替えられた方も多くいらっしゃるでしょう。また、その新天地で新しい人との出会いも多く訪れ、お付き合いに発展することもあるでしょう。そこで、気を付けなければならないことに性行為感染症も挙げられます。
今回はその性行為感染症の一つ、クラミジアについてです。クラミジアとは、性行為を通して感染する病気で、性活動の盛んな若い年代にとてもに多くみられます。約半数以上が無症状で経過し、感染していることに気づかず、コンドーム不使用の性行為を通してさらに感染を拡大しているのが現状です。
症状としては排尿時の違和感や痛み、下腹部痛、ペニスからの分泌物、おりものや不正出血などがあります。 感染すると自然に治癒することはなく、治療をしないで放置すると男女とも炎症が骨盤内へ広がり、骨盤内炎症性疾患を起こしたり、将来不妊の原因となることがありますので危険です。
クラミジアは一度感染して治療しても、また何度でも感染します。あるドクターからの話では、2度目、3度目と再感染するたびに炎症がひどくなり、生殖器系へのダメージが大きくなりえるということです。
検査は尿検査やおりもの検査で4~5日で結果が出ます。治療は抗生物質の内服のみで、服用から4~6週間後に再検査をし、治療できているかどうかを確認します。
また、診断されたら性交渉を持っているパートナーも感染している可能性が高いため、相手にも連絡をして検査、治療を受けてもらわないといけません。複数と性交渉を持っている場合、いつ誰から感染したということはわかりませんが、大切なのは感染の拡大を防ぐために、数カ月以内に性交渉を持った相手に知らせることです。
妊娠しないようにピルを服用している女性が増えていますが、ピルを飲んでいるからコンドームはいらないと安易な考えで性交渉をもち、様々な性感染症にかかっている人が多くみられます。性行為感染症にはクラミジア以外に淋病、梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローム(性器イボ)、腟トリコモナス、B型肝炎、C型肝炎、HIV(エイズ)などがあります。どの性行為感染症にしてもコンドームの着用で、たいていは予防できることを認識して、後悔しないようにしましょう。また、心配な時は迷わず検査を受けましょう。